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郡司 智; 荒木 祥平; 須山 賢也; 井澤 一彦
Proceedings of International Conference on Physics of Reactors 2022 (PHYSOR 2022) (Internet), 10 Pages, 2022/05
燃料デブリには、非均質な組成だけでなく、不均一な組成も想定される。そのため、その臨界管理に用いられる計算方法を実験的に検証する必要がある。本研究では、燃料デブリを構成するウラン酸化物燃料棒,コンクリート棒及びステンレス鋼棒を不均一に配置した原子力機構の臨界集合体「STACY」の炉心構成を複数検討し、燃料デブリの不均一な状態を模擬した炉心構成について解析的に検証を行った。本論文では、異なる構成要素を持つ1515の中央試験領域を持つSTACY炉心構成の4つのケースを示す。また、各ケースにおいて乱数に基づいて試験領域の配置パターンを100個作成し、その中性子実効増倍率を評価した。いずれの場合も、中央値が平均値よりも大きくなった。また、パターン変更により実効増倍率に1ドル以上の差があること、局所的な中性子減速条件を変更することで中性子スペクトルが大きく変化することが確認された。特に、熱中性子吸収量の増加により、局所的に水対燃料比の大きな中性子過減速領域が形成されると、実効増倍率が小さくなることを確認した。このような複数組成の不均一配置による臨界実験は、計算コードの妥当性を評価するために有用である。
多田 健一
JAEA-Data/Code 2020-014, 30 Pages, 2020/10
東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉は、我が国の最も重要な課題の一つである。この廃炉作業において重要な項目が、燃料デブリの取り出しである。この燃料デブリ取り出し時には、作業者の被ばく等を防ぐ観点から、燃料デブリの臨界防止が求められている。本研究では、燃料デブリの臨界解析に着目し、この燃料デブリの臨界解析に係る計算時間の短縮を目的に、簡易に燃料デブリの臨界性を解析することができる簡易燃料デブリ臨界性解析ツールHAND (Handy Criticality ANalysis tool for fuel Debris)を開発した。予備解析としてHANDを用いて詳細解析で解析すべき解析範囲を絞ることで、詳細解析の試行数の削減に貢献することが期待できる。HANDはExcelのマクロで動作するデータベースである。HANDの入力にはGUIが利用でき、また作図も自動で行うことができる。このようにHANDは誰でも簡単に利用することが可能であり、臨界性を直感的に理解しやすいという特徴を持っている。そのため、本ツールは原子炉物理学の初学者等に対し、臨界について理解するための教育ツールとしての利用も期待できる。本報告書では、HANDの概要と利用方法について説明する。
外池 幸太郎; 渡邉 友章; 郡司 智; 山根 祐一; 長家 康展; 梅田 幹; 井澤 一彦; 小川 和彦
Proceedings of 11th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC 2019) (Internet), 9 Pages, 2019/09
福島第一原子力発電所の燃料デブリ取出しに係る臨界管理は、臨界を防止する決定論的な管理ではなく、臨界による影響を緩和するリスクの考え方に基づいた管理になる可能性がある。この課題に取り組むため、原子力規制委員会・規制庁は、2014年から、日本原子力研究開発機構に委託して研究開発を進めてきている。燃料デブリの臨界特性解析、臨界解析コードの整備、臨界実験の準備、リスク解析手法の開発の進捗について報告する。
岡 努; 谷川 勉*; 戸室 和子*
JNC TN8200 2001-001, 42 Pages, 2001/01
平成12年12月14日、核燃料施設、環境放射能及び廃棄物処分を対象とした平成12年度安全研究成果発表会を核燃料サイクル開発機構(以下「サイクル機構」という。)アトムワールド(東海事業所)で開催した。本発表会は従来、職員相互の意見交換の場として、社内の発表会として開催されたが、平成8年より公開の発表会とし、社外(科技庁、大学、原研、電力、メーカ)からも多数の方々の参加をいただき、学識経験者等のご意見、ご要望を広く拝聴する方式で開催することとした。本発表会の発表課題は、サイクル機構が「安全研究基本計画」に基づいて実施している核燃料施設、環境放射能、廃棄物処分及び確率論的安全評価(核燃料施設に係るもの)分野の安全研究課題(全41課題)の中から、選定された13課題である。平成11年度の成果について各課題の発表を行った。本資料は、今後の安全研究の推進・評価に資するため、各発表における質疑応答、総括コメント等についてとりまとめたものである。なお、発表会で使用したOHP等はJNCTW1409 2000-004「平成12年度安全研究成果発表会資料(核燃料サイクル分野)」で取りまとめている。また、サイクル機構が実施している核燃料サイクル分野の安全研究の成果をJNCTN1400 2000-013「安全研究成果の概要(平成11年度-核燃料サイクル分野-)」でとりまとめている。
掛樋 勲; 中林 弘樹
JNC TN9400 2000-051, 237 Pages, 2000/04
本研究は、従来のPurex再処理法-ペレット加工法と異なるシステム概念の乾式リサイクルシステム(乾式再処理-射出成型(金属燃料)、振動充填(酸化物燃料)加工法)について、その安全システムを構築するために、安全システムの考え方(安全システム概念)を示し、安全評価に関わる検討を行ったものである。安全システムの考え方については、我が国現行の再処理安全審査指針に則って、必要な安全機能、安全設計要件及び安全設備を示し、課題を摘出した。安全評価に関わる検討については、想定する異常事象及び事故事象を選定し、安全設計パラメータ(閉じ込めフィルタ能力等)と漏洩インベントリをパラメータとして、公衆被ばく量制限との関係を求め、課題を摘出した。また、臨界管理の設計及び評価に資するため、臨界解析を行った。以上のように、本研究では、安全設計方針(安全設計上考慮すべき事項)、指針等の作成及び具体的な安全設計を進めるために、乾式システムの安全システム概念を体系化して、課題を示した。
not registered
JNC TN1400 2000-001, 371 Pages, 2000/01
平成10年度の核燃料サイクル開発機構(旧動力炉・核燃料開発事業団)における安全研究は、平成8年3月に策定した安全研究基本計画(平成8年度平成12年度〉に基づき実施してきた。本報告書は、核燃料サイクル分野(核燃料施設等、環境放射能及び廃棄物処分分野の全課題、並びに耐震及び確率論的安全評価分野のうち核燃料サイクル関連の課題)について、平成8年度平成10年度の3ヶ年の研究成果を安全研究基本計画(平成8年度平成12年度)の全体概要と併せて整理したものである。
not registered
PNC TN1410 97-043, 167 Pages, 1997/11
平成9年10月9日の科学技術庁原子力安全局原子力安全調査室からの協力依頼に基づき、原子力施設等安全研究年次計画(平成8年度平成12年度)に登録された研究課題(高速増殖炉;22件、核燃料施設;17件、耐震;1件、確率論的安全評価等;5件)について平成8年度安全研究の成果票を作成した。本報告書は、国に提出した成果票を取りまとめたものである。
山口 俊弘; 朝倉 浩一; 百瀬 琢麿; 野尻 一郎; 熱田 芳治; 山本 偉政; 須藤 俊幸
PNC TN8410 92-031, 79 Pages, 1992/02
事業団においては,国に「原子力施設等安全研究年次計画」に基づき,プルトニウム取扱施設の臨界安全管理に関する研究として,プルトニウム取扱施設を対象とした臨界安全ハンドブックの作成のための検討を行っている。ハンドブックについては,事業団におけるこれまでの臨界安全管理の集大成として,施設の設計,建設,運転経験を踏まえた実用的なものとすることが期待されており,ハンドブックの構成等について専門的な検討を行うことを目的として,今年度から臨界安全ハンドブック作成検討ワーキンググループが組織された。本書は,本ワーキンググループの今年度の検討結果を取りまとめたものである。本ワーキンググループでは、東海事業所プルトニウム燃料第1開発室,第2開発室,第3開発室について臨界安全に係る現状を調査した。また,臨界安全解析コードの最新の動向調査を行うとともに従来用いられているコードとの比較計算を行った。これらの調査・検討を踏まえ,できるだけ具体的に実際の工程に関連づけて臨界安全管理の方法をまとめる方針で,臨界安全設計ガイドブック(仮称)の構成案を検討した。なお,ガイドブックが利用される施設としては,現在のプルトニウム燃料第3開発室をスケールアップしたイメージのプルトニウム燃料加工施設を念頭においた。
荒木 祥平; 渡邉 友章; 郡司 智; 外池 幸太郎
no journal, ,
福島第一原子力発電所のデブリの臨界評価・管理に資するため、臨界リスク基礎データの整備・拡充を進めている。本発表では、多数の臨界特性解析作業の管理のために開発した臨界リスク基礎データベースの紹介をするとともにデータベースを活用して得られた燃焼度・装荷パターンを考慮した解析結果について報告する。